FXの税金が分かるページ
FXの税金が分かるページ 本文へジャンプ
FXの税金について

はじめに

FX取引を始める前に、税金で知っておいてほしいところ、気をつけて欲しいところがあります。FX取引をするためには確定申告について理解しておかねばなりません。
FXでの利益を申告しなければ、追徴課税がとられたり、場合によって脱税で前科者になることもあります。また、逆に払いすぎた税金が戻ってくることだってあります。
だからこそ、FX取引を始められる前に、このサイトをお読み下さい。コツさえ押さえれば賢くFXと付き合うことができます。


FXによる利益

FX取引で課税対象になるのはFX取引で得られた利益です。
計算式で言うと

FXの利益=為替損益±スワップポイント−必要経費

です。

(為替差損益とスワップポイント)
為替差損益は、通貨の売買で発生する損益です。
スワップポイントは取引する二国間の金利差を受け払いすることです。

(必要経費)
必要経費は、取引したあなたが直接FX取引に使った諸経費を言います。



FX取引には2種類ある

FX取引にはごく普通にFX取引と呼ばれる取引と、くりっく365の二種類があります。

前者を「店頭取引」といいます。

くりっく365は、東京金融取引所が行う取引所取引です。
店頭取引は、各FX業者が独自で行う取引です。

なぜ、この二つがあるのかについてはまたページを改めて説明したいと思うのですが、この二つでは課税方式が全く異なります。これからそれについて説明していきたいと思います。


店頭取引とくりっく365の課税方法

店頭取引とくりっく365では税金の課税方法が違います。
店頭取引は総合課税、くりっく365は申告分離課税です。

<店頭取引の場合>
店頭取引は、総合課税という課税方法をとっています。区分は雑所得です。
FXで得た利益と、1年間のすべての所得(例えば給与収入や事業収入など)を足して、その額に応じた税率(超過累進課税率)をかける課税方法です。
ですから利益が上がる程税率も大きくなり、申告分離課税のように利益に対して、一律の税率がかかるわけではありません。

<くりっく365の場合>
くりっく365は申告分離課税という課税方法をとっています。区分は雑所得です。
くりっく365で利益がどれほど上がろうと、税率は一律20%です。
また、この申告分離課税は、損失の繰越が可能です。


くりっく365の税制優遇は特別か

くりっく365の申告分離課税は、じつはFXの取引所取引に限らず、取引所で行うすべての先物取引に採用されています。

東証や大証で取引する株式取引、東京工業費取引所などで行う、商品先物取引などがこれに
あたり、すべて申告分離課税です。

くりっく365での雑所得は、他の雑所得とわけて、「先物取引にかかる雑所得」といいます。繰越控除はこの「先物取引にかかる雑所得」がマイナスのとき、そのマイナスを確定申告すると、翌年から3年間繰越控除ができるのです。

店頭取引のFXは、繰越控除ができません。ですから、もし今年損失が出ても、来年以降の利益と相殺することはできません。店頭取引の場合、今年の損は今年のそんで完結します。
そう言う点でくりっく365の方が、店頭取引より税制面で有利と言えます。


繰り越し控除の例

では損失の繰越について例を挙げてみましょう。

1年目
くりっく365で損失が出たので、繰越控除することにする。
50万円の損失→繰越控除の確定申告をする。

2年目
30万円の損失→繰越控除の確定申告をする
1年目の損失50万円 + 2年目の損失30万円 = 課税対象額マイナス80万円
が繰り越される。

3年目
40万円の利益→確定申告する。
1年目の損失50万円 から 3年目の利益40万円 を差し引くと、マイナス10万円になる。
課税対象額は「1年目の残り損失10万円」と「2年目の損失30万円」を足してマイナス40万円になる。
この金額が翌年以降に繰り越される。

4年目
20万円の損失 →繰越控除の確定申告をする。
「課税対象額マイナス40万円」が残っている。「4年目の損失20万円」を足すと「課税対象額はマイナス60万円」になる。

5年目
100万円典枝期→確定申告
「1年目の損失10万円」は3年経過したためゼロになった。
「2年目の損失30万円」と「4年目の損失20万円」と「5年目の利益100万円」を相殺すると、「課税所得は50万円になる。
繰越控除に利用できる過去3年分の損失はすべて使い切ったことになる。

6年目
70万円の利益→確定申告。課税対象額は70万円全額になる。


損益の通算がをしよう

利益と損失を相殺することで、税負担を軽減できるのが損益の通算です。
損益通算とは、所得税の所得区分をまたいで損益の通算をすることを言います。
ちなみに、同じ所得区分の中で損益の通算をすることで税法用語で、内部通算と呼びます。

雑所得の損失は、内部通算できますが、雑所得以外の所得との損益通算はできません。あなたがくりっく365と店頭取引両方を取引されていたり、株や投信などの投資をされていれば、この内部通算は重要になります。


くりっく365の雑所得の内部通算

くりっく365の雑所得は、他の雑所得と分けて、「先物取引にかかる雑所得」と呼びます。くりっく365はこの「先物取引にかかる雑所得」内部で通算ができます。つまり、取引所で行う先物取引同士の損益が通算できる、ということです。

くりっく365を他社でもしている方は、同じく損益を内部通算でき、FX以外でも取引所で行う金融商品は同様に内部通算できます。

取引所取引内で通算した後、マイナスであれば繰越控除を受けることができます。利益には一律20%の税率をかけると納めるべき税額になります。



店頭取引の雑所得の内部通算

店頭取引FXと内部通算できるのは、店頭取引の先物取引、ならびに総合課税の雑所得です。

店頭取引FXと内部通算できるのは、他者が扱う店頭取引FXや、CFD取引などの店頭先物取引の損益です。また店頭取引FXと内部通算できる「総合課税の雑所得」とは、各種公的年金、副収入としての原稿料や講演料などを言います。
なお、くりっく365の損失と「総合課税の雑所得」との内部通算はできません。


その他


工事中